
信託財産留保額とは、投資信託を換金する際(購入時にかかる場合もあります)に、投資家が負担するものです。換金時の基準価額に対して一定の率をかけて算出された金額(または一定の金額)が投資家から徴収され、その金額は信託財産の中に繰り入れられます。
信託財産留保額が他のコストと異なる点は、投資信託を運営する金融機関が徴収するものではない、という点です。つまり、投資信託自身が徴収し、ファンドを保有している受益者のものになります。全てのファンドが信託財産留保額を採用しているわけではないのですが、最近、この制度を採用するファンドが増えています。
では、なぜ信託財産留保額を徴収するのでしょうか?
換金時に信託財産留保額が差し引かれる場合を例に考えてみます。ある投資家がその投資信託を換金すると、保有している有価証券などを売却する必要が生じます(保有する短期金融商品などで解約代金に対応できる場合もありますが、資産の減少への対応はいずれにせよ必要となります)。このとき発生する有価証券の売却コストを、投資信託の資産全体で負担するのではなく、換金をする投資家にある程度負担してもらう、というのが、信託財産留保額を設ける主旨です。すなわち、投資家相互の公平性を保つために設けられている制度といえます。
掲載日:2008年1月28日
データ提供
野村アセットマネジメント(株)